Лёд

氷: 氷三部作2 (氷三部作 2)

氷: 氷三部作2 (氷三部作 2)

『氷』ウラジミール・ソローキン〈河出書房新社

2000年代初頭のロシア――酒とドラッグに溺れるモスクワ大学の学生ラーピン、売春で日銭を稼ぐ愛くるしいブロンド娘ニコラーエワ、極上のスーツを身につけた知的な中年男ボレンボイム。金髪碧眼の一味に捕らわれた彼らの胸に青い氷のハンマーが振り下ろされる。そして彼らは不思議な「真の名」を語りはじめる。戦争と虐殺と謀略の20世紀を舞台に、「原初の光」の再生を目指すカルト集団の物語――。現代ロシアのモンスターによる(氷三部作)、エピソード2より刊行開始!!

なんで、三部作のエピソード2から訳されるんだよ、と思ったら、原著もその順番だそうで。
まぁ、いきなり『帝国の逆襲』を見せられちゃうような乱暴なことはありません。


内容は〈スター・ウォーズ〉ではなく『幻魔大戦』(曲解あり)
謎のカルト集団が、かなり印象的な方法で仲間を集めた行く様子が描かれている。
氷のハンマーで人を襲う理由は? そもそも氷のハンマーとは?
エピソードの真ん中から刊行されたということで「彼らがどこから来て、どこに向かうのか」という興味が、内容だけでなく、物理的にも持続している。


ソローキンにしては非常に読みやすい。つまり、『ロマン』*1『青い脂』*2を読んできた猛者にとっては食い足りないのは事実。
しかし、その感想さえ、ソローキンの掌の上なのでは? と勘ぐってしまうこの安定の疑心暗鬼感w


続刊が楽しみ。