短篇集

サイン会のたびに、「短篇集希望!」と書いてきたロビー活動の結果が今ここに……(違)


収録作品は「フォービリオンナイツ」「或る仇討ちの話」「かまいたちの日」の三本。実際に雑誌に掲載されたのは表題作のみ。
四季賞常連なのに『アで始まってンで終わる』雑誌には一度も掲載されず、それが今では熱烈なファンを抱える漫画家になってるのだからわからないもの。


「フォービリオンナイツ」は『ジャバウォッキー』終了後で、久正人分が欠乏状態になっている所に飛びついた思い出が。
今読むと、妖怪バトル物としては、展開は割とステロタイプ。その怪異の解釈は久正人的だし、蜘蛛のシルエットが猫に見えるのも上手いけどね。
また、異形の進化を、別の異形から与えられた武器で戦うって、『ノブナガン』の原型とも言えるね。
まぁ、上木さんがカワイイので文句ありませんよw


この短篇集で一番楽しかったのが「或る仇討ちの話」
オチもいいんだけど、こういうハンドガンから1000発弾が出るような、バカガンアクション(超褒め言葉)が読みたかったんだよ!
完全に『ベヨネッタ』の先取りじゃん!
『レイド2』もこれくらいのケレン味を期待したんだけどなぁ。


もし、「かまいたちの日」が最初に読んだ作品だったら、そんなに印象残らなかったかもなぁ。
三作の中では、久正人色は一番薄いかな。
すねこすりに関するあとがきがひどすぎるw


特典ペーパーは二種。
 
「或る仇討ちの話」のマナミさんも描いて欲しかったなぁw


同時期に発売されたネメシスには「千角の列」が掲載されてる。

パキファロサウルスや鹿のような習性を持った、有角人貴族の物語。
北欧風の景色は『ジャバウォッキー』のようでもあり、ファンタジックな種族の生態と文化に理屈をつけて造形するスタイルはすでに出来ている。


アース・スターONLINEで3月11日まで期間限定公開されているのが、初投稿作の「食欲島」。
絵柄がかなり違うし、漫画としてのバランスもあまりいいとは言えないんだけど、『鼻行類*1『秘密の動物誌』*2好きとしては凄い好き。『びっくりモンスター大図鑑』*3の漫画化という体裁の作品。
これを雑誌で見ていたら、追っただろうなぁ。
萌えンザイムA10の原型が!


これで、久正人作品は全部読んだかな。
ああ、緊縛がないのは、悪魔と契約する前だからかw