Mercurial

「三十三枚目のルーアン大聖堂事件」キム・スタンリー・ロビンスン〈S-Fマガジン1996年4月号掲載〉

太陽祭の日、絵画コレクターの屋敷で恐喝屋の男が殺される。たまたま居合わせた女性探偵のフレイアが調査を開始するが、手掛かりがない。そんな中、彼女はコレクションのモネが贋作ではないかと疑うが……

キム・スタンリー・ロビンスンの水星ものだというので着手。


もう30年近く前の作品なのに、全く今読んでも違和感ないのが凄い。


土星人(?)の女性探偵フレイアと、助手であり語り手のナサニエルのコンビ、というSFミステリ。
シリーズ物っぽい書き出しだけど、これ単品なのかな?


ホームズ役のフレイアのキャラがとにかく濃いw
2.5メートルという超長身、善悪に興味がなく、面白いかどうかで事件を選び、解決するか否かも自身の趣味で決める。
ただ、そのエキセントリックさを堪能するにはちょっと短いのが残念。


で、水星といえば、先日出た『2312─太陽系動乱─』*1なんだけど、この短編にもターミネーターという移動都市、水星に人類最高の美術館がある、と共通点があり、同じ世界の物語と思いたくなっちゃうのがオタクのサガw ただ、時代の前後は不明。『2312』より後かな?