Guardians of the Galaxy



『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』鑑賞


全員が犯罪歴をもつお尋ね者たちがチームを組み、銀河滅亡の危機を阻止する戦いに巻き込まれていく姿を描いたマーベルコミックの映画化作。自らを「スター・ロード」と名乗り、いい加減な性格でプレイボーイなトレジャーハンターのピーター・クイルは、ある日、惑星モラグの廃墟で謎の球体「オーブ」を見つけ、盗み出すことに成功する。しかし、そのオーブは銀河を滅亡させるほどの力を宿したパワーストーンで、暗躍する「闇の存在」が探し求めていたものだった。オーブを狙う者たちに追われ、凶悪犯だけが収容されるという銀河一危険な収容所に入れられてしまったピーターは、そこで一緒になったロケット、グルート、ガモーラ、ドラックスと協力して脱獄。たまたま利害関係が一致しただけで信頼関係もない5人は、内輪もめを繰り返しながら逃亡を続けるが、そんな彼らに「闇の存在」の魔の手が迫る。

公開前に、MARVELが続編の決定を発表しちゃうほど、面白い面白いという評判は聞いてたんだけど、『アベンジャーズ』みたいな成功が続くかね? とハードルを上げて鑑賞。


結論から言うと、こりゃ、DC(=ワーナー)は厳しくない?
少なくとも、『アベンジャーズ』関係の映画はことごとく成功してるもんなぁ。


他のアベンジャーズ・プロジェクトとは一線を画していて、他作品との関連(ほとんど)なく、これ単品で楽しめる。しかし、それは逆に分が悪いとも言えて、完全に宇宙の何処かが舞台で、キャラクターも初めましての人ばかりだから、フックが弱い。
ところが、『アベンジャーズ』の前座という側面を廃しきれない他作品に比べて、そんてことは一切気にせず、純粋に楽しいスペースオペラに仕上がっていましたよ。
最近、大作SF映画が、ハード、リアル路線寄りが多いけど、スペースオペラ位はカラフル、賑やかであってほしいよね。


まず、オープニングタイトルからして、もう楽しい。
トレーラーは楽しげだったけど、本編がじつはシリアスだったら、可愛さ余って……なんてのは杞憂に終わりました。
懐メロメドレーというサントラの使い方が最高で、しかも、物語とも不可分に絡み合っている。
ちなみにオープニングで流れるのが「Come and Get Your Love」で、これだけで物語のカラーをはっきりと示している。
そういえば、グルートがカーステレオいじって、驚くシーンあった?


このBGMと相まって、コミカルとシリアスの緩急つけた演出もインディ・ジョーンズっぽかったり、スター・ウォーズっぽかったり、あの頃の理屈抜きで楽しかった映画を想起させながら、現代のそれを目指しているんだよね。密度で言えば三部作を2時間にまとめているけど、スピード感あふれる展開と演出で、消化不良を全く起こさない。また、スター・ウォーズが種族間恋愛がなかったのに対して、こちらはそれも描かれているのが高ポイント。


で、アメコミ映画といえば、やはりキャラクターなんだけど、この五人組を好きにならないのが逆に難しい。
ロケットとグルートという、狙って作って見事のそれが当たっている強力なキャラもいる中(グルートは色々ずるすぎるでしょw)、唯一の地球人で目立たなくなりそうなピーター・クィルの魅力が、映画の成功に貢献していることは疑いようもない。
彼でなければチームはまとめられないことに説得力があるんだよね。基本、スーパーパワーはなく、達者な口だけが武器で、最後までスーパーサイヤ人的に覚醒することもなく、チンピラなのも最高。
スター・ロードという中二的自称も上手いよなぁ。
ところで、ヨンドゥが最強でOK?


また、ベーコン礼賛スペクタクル映画でもあるw 本当に、ジェームズ・ガンはベーコン好きだな。それに反応してくれるロナンさんもいい人だけどw


アベンジャーズ』のラストで登場したサノスがついに大々的に登場。ちゃんとジョッシュ・ブローリンだったね。ところで、彼が自らジェムを奪いに行かない理由はあるの? その疑問だけが不満。


毎度お約束のエンドロール後のお楽しみは、隣のカップル完全にポカーンでしたよ! 個人的には爆笑モンだけど。
あの頃の楽しい映画の残滓で、どうりで続編やらないと思ったら、こんな所にいたのか!w

GUARDIANS OF THE GALAX [12 inch Analog]

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