Eridahn
- 作者: ロバート・F・ヤング,中村融
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2014/03/21
- メディア: 文庫
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カーペンターは腰をぬかすほど驚いた。イチョウの葉を食べる恐竜のすぐ上の木の枝に,子供がふたり腰かけていたからだ。白亜紀後期の地層から発見された人の化石の出所を調査するため,北米古生物学協会から派遣され,74,051,622年の時をこえてやってきたが,まさかそこで,子供を保護することになろうとは! しかも事情を聴いてみると,二人は火星の王女と王子で,誘拐され,地球へ連れてこられたのだという。その言葉を裏づけるように,子供たちを角竜そっくりに擬装した大型武装タイムマシン・トラックに乗せたとたん,三機のプテラノドン型飛行艇が襲いかかってきた! 『たんぽぽ娘』『ジョナサンと宇宙クジラ』の著者が贈るロマンティック時間SF長編。
『時の娘』*1所収中篇の長篇版。
やっぱ、このオチだよなぁ。予想と一ミリも外れない。
これ、『さよならダイノサウルス』*2の元ネタってことはない?
ヤングの、幼女趣味と、マッチョ系草食恋愛体質主人公は相変わらず虫酸が走る。好きと言い出せない、というのは小説の推進力ではあると思うけど、ヤング作品のそれはイライラさせられるファクターになっちゃうんだよなぁ。
ただ、トリケラタンクは正直ワクワクしてしまう。ああ! 戦車も、トリケラトプスも大好きさ!
敵がプテラノドン型飛行艇に乗ってる理由はあまりないと思うけど。
ヤングにとって、タイムマシンは、告白できない片思いの高嶺の花と自分を好いてくれる少女(幼女)が同一人物だったら一番都合が(自分にとって)いいのに……という願望充足機でしかないんだよね。
多かれ少なかれ、SFやファンタジーにそのきらいはあるとはいえ、ヤングはそれがあからさまで、個人的には、反発を感じちゃうんだよなぁ。