Mar Negro



『シー・オブ・ザ・デッド』鑑賞



「デス・マングローヴ ゾンビ沼」「吸血怪獣 チュパカブラ」と、血みどろなスプラッターホラーでカルト的人気を集めるブラジルの鬼才ホラー作家ロドリゴ・アラガオン監督の長編3作目。海で発生したゾンビウィルスが小さな漁村を恐怖に陥れる様を描いた。海辺の村に住む漁師ベロアは、漁の最中に奇怪な生物に襲われて傷を負う。その生物の存在を誰にも信じてもらえないだろうと、傷を隠して村に帰ったベロアだったが、その夜、おぞましい行動を起こす。一方、ベロアが釣り上げたアカエイをさばいていた使用人のアウビノは、魚たちがゾンビ化していることに気付くが時すでに遅く、感染は瞬く間に村中に広がってしまう。

ロドリゴ・アラガオン監督の最新作ということで、なかなかテンポはこなれている(と言っても、これが3作目で、2作目は未見なんだけど)


この監督の作風なのか、それともブラジルの風土なのかわからないけど、ゾンビが生物(怪物)由来のある種自然的なものとするなら、それとは別の超自然的な魔術体系が並存しているんだよね。
実は根っこの部分でこの二種のパラノーマルがつながってるのかもしれないけど、作中ではそれはわからず。
語弊があるかもしれないけど、ゾンビが殺人鬼や災害のように避けたいけど出会ってしまうかもれない存在なのに対して、魔法は人知れず、信じがたいものとして登場。しかも、それがなくても物語上差し障りがないというw


今作ではチュパカブラのときよりは、多少味付けになっているけど、やはりゾンビとは系統が別。
また、魚がゾンビ化しているのは結構いいアイデアだと思うんだけど、それなら最初の半魚人いらなくない?


途中のガトリングガン持ったオカマちゃんとか、でかいマチェーテ持ったボディガードと面白かったから、魔法はカットしても良かったんじゃないかなぁ。


あと、肉が麹のような白濁した液体に浸かって樽に保存されてるんだけど、あれは発酵食品みたいにして保存してるの?