La danza de la realidad



『リアリティのダンス』鑑賞


1970年代に発表した「エル・トポ」「ホーリー・マウンテン」などでカルト的人気を誇るアレハンドロ・ホドロフスキー監督が、「The Rainbow Thief」(93/日本未公開)以来23年ぶりに手がけた監督作。自伝「リアリティのダンス」(文遊社刊)を自ら映画化し、1920年代の軍事政権下にあったチリの田舎町を舞台に、幼少期のホドロフスキーと権威的な父親、息子を自身の父親の生まれ変わりだと信じるオペラ歌手の母親との暮らしや、ロシア系ユダヤ人であるがゆえに学校でいじめられて苦しんだ逸話などを、チリの鮮やかな風景と、現実と空想が交錯した幻想的な映像で描く。

4月22日に行われた、ホドロフスキー監督講演&『リアリティのダンス』プレミア上映会で鑑賞。
こういうイベントで、「チケット譲ってください」の紙を掲げてる人は初めて見たよ。


アレハンドロ・ホドロフスキー監督の自伝『リアリティのダンス』を映画化。演じる主人公たちも家族、という非常にパーソナルな作品。


昔の作品に比べれば映像は穏やかになった気がするけど、やはりエロ・グロ・バイオレンスは健在。
小学生くらいの男の子を連れてきている客がいたけど、聖水プレーとか、のちのトラウマにならないかしらw


個人的には、映画本編よりも、タロットリーディング&サイコセラピーが非常に興味深かった。
観客から希望者を募って行ったんだけど、監督いわく「魔術師ではないから未来は読めない。今の悩みを占うだけ」という言葉が意外に難しく、なかなか的を射た質問者が現れない。


 


告白すべきかどうか、という女性に対しては「好きなら口移しで指輪を渡せ!」と北方先生ばりの肉食回答w


彼のタロットリーディングはオカルトではなく、人間観察によるもの、ということがわかり、ホントに面白かった。


非常にエネルギッシュ。まだまだ現役で行けそう。