The Immigrant
『エヴァの告白』鑑賞
マリオン・コティヤール、ホアキン・フェニックス、ジェレミー・レナーの豪華共演で、希望を抱いて新天地アメリカへと渡った女性が過酷な運命に翻弄され、それでも生きるためにある罪を犯してしまう姿を描いた人間ドラマ。監督は、「リトル・オデッサ」「裏切り者」のジェームズ・グレイ。1921年、戦火を逃れてポーランドからアメリカへと移住してきたエヴァは、病気の妹が入国審査で隔離されてしまい、自身も理不尽な理由で入国を拒否される。強制送還されそうになったエヴァは、彼女の美しさに見惚れたブルーノという男に助けられるが、ブルーノは移民の娘たちを働かせ、売春を斡旋する仕事を生業としていた。厳格なカトリック教徒から売春婦へと身を落としたエヴァは、彼女に思いを寄せるマジシャンのオーランドに救いを求めるがそれもかなわず、やがてある罪を犯す。
ドラマチックな邦題に比べて、原題がそっけないことは珍しくない。
ただ、単に「移民」と書くのと、アメリカにとって「The Immigrant」というのはそこに含まれる意味合いが違うんだろうなぁ、などと考えてしまった。
『エヴァの告白』は間違ってないけど、そういう感じの話じゃないよな、という印象。
移民船の中での出来事が運命を狂わせ、貧しい移民であるから入国も仕事も厳しいし、病気のために入国できない妹のために稼がなくてはならないし、彼女の前に現れる二人の男性は成功している元移民であり、全てが「移民」を軸にしている。
移民だからこそ敬虔なクリスチャンだった彼女が罪を犯してしまうが、しかし、必死に生き延びようとすることが罪なのか。
ほとんどスッピンのマリオン・コティヤールがホントに美しい。
『容疑者ホアキン・フェニックス』*1→『ザ・マスター』*2を経て、ホアキンはまた元の顔に戻りましたｗ
ジェレミー・レナーはこういういんちき臭いイイ奴が似合うなぁ。彼に付いて行っても、幸せになれないであろう適当さがあるんだよね。
