Mud



『MUD マッド』鑑賞

テイク・シェルター」(2011)で注目を集めた新鋭ジェフ・ニコルズ監督が、「ペーパー・ボーイ 真夏の引力」「マジック・マイク」のマシュー・マコノヒーを主演に迎えて描くドラマ。アメリカ南部、アーカンソーの川岸に暮らす14歳の少年エリスは、親友ネックボーンと出かけた川の中州でマッドという男と出会う。いわくありげで身を隠して暮らしているマッドに興味を抱いたエリスは、次第に友情を育んでいくが、ある日、マッドがテキサスで人を殺し、警察や賞金稼ぎに追われているということを知る。マッドは幼なじみで最愛の女性ジュニパーと再会することを夢見ており、年上の女の子に初恋中のエリスは、同情心から逃走の手助けをすることになるが……。エリス役に「ツリー・オブ・ライフ」でブラッド・ピットジェシカ・チェステインの息子役を演じた新星タイ・シェリダン、ジュニパー役にリース・ウィザースプーン

【未体験ゾーンの映画たち 2014】の一本


他の作品とは破格の扱いなので、今年の目玉であることは間違いない。
結論から言うと、こういうイベント上映ではなく、普通にロードショー公開でも良かったんじゃないかなぁ。


少年たちの風貌からして『スタンド・バイ・ミー*1風で、『少年時代』*2などのアメリカ南部を舞台にした少年期の魔法の一夏を描いた作品。
木の上に引っかかった船といった幻想的な情景、謎めいた大人、恐怖、成長、と過去の名作に並ぶ要素は全て揃っている。そして、そこに連なる資格は十分。


130分と【未体験ゾーンの映画たち 2014】の中では際立って長いんだけど、全く飽きない。ご都合主義ギリギリの展開なんだけど、この手の作品は、あくまで大人になった主人公が回想しているものだと思ってるので、都合いいこと(もしくは衝撃的なこと)しか覚えてないのは当然なんだよね。
あの親友同士は疎遠になっちゃう気がするし、ラストもあくまで主人公の理想なんじゃないかと思う。だからこそのファンタジー


マッドマックス2*3に匹敵する「美味そうに缶詰食べる」映画であり、ジジイ最強伝説映画でもあるw マイケル・シャノンの駄目な感じも新鮮。


『ダラス・バイヤーズ・クラブ』*4の前振りとしてもオススメ。