Chronicle



『クロニクル』鑑賞

超能力を手にした高校生たちが、その力に翻弄されていく姿をドキュメンタリータッチで描いたSFアクション。平凡で退屈な日常生活を送る3人の高校生アンドリュー、マット、スティーブは、ある日、特殊な能力に目覚める。手を触れずに女子のスカートをめくったり、雲の上まで飛んでアメフトをしたり、3人は手に入れた力を使って刺激的な遊びに夢中になっていく。しかし、そんなある時、あおってきた後続車両にいら立ったアンドリューが力を使って事故にあわせたことから、3人は次第に自らの力に翻弄され、事態は予期せぬ方向へと発展していく。

その内容を聞いて、日本でもやらないかな〜、と思っているうちに、DVDスルーの噂もなく1年が過ぎた頃、UK版Blu-rayに字幕が入ってると知って取り寄せたのが今年の一月。


で、ようやく劇場公開。


2回観たんだけど、せっかくなんで劇場に足を運ぶ。


やっぱ面白いなぁ。


この作品、POV方式(がメイン)で構成された映画だけど、それとセットである(ことが多い)モキュメンタリーとは一言も言ってないんだよね。
モキュメンタリーは、だいたい冒頭に「このフィルムは云々……」という文言が入り、そのせいで、激しく4W1Hに疑問が湧くんだけど、『クロニクル』の場合はそれがないから、1人称SFの表現方法として観ることができる。
モキュメンタリーだとしたら、最初のビデオカメラの映像は埋まっちゃったんじゃないの? とかね。
まぁ、冒頭の文言があっても、『トロール・ハンター*1という傑作があるから、要は内容の面白さなんだけどw


改めて見ると、アンドリューは、母親が苦しんでいても自分の能力に夢中なんだよね。そのガキっぽさが、結局、ラストの破壊につながっていく。
オヤジが単なる飲んだくれにしか見えておらず、彼が看病していることも理解できていない。
アンドリューが少しでも看病してれば、薬も何を飲んでるかわかって、薬局から盗めたのにw


監督が言っている通り『童夢*2、『AKIRA*3の影響バリバリなんだけど、また日本のオタクカルチャーどうたらって話は恥かしいからやめましょう。いまだに日本でこれが作れてないんだから。むしろ、遡って、もう『童夢』の映画化ってことにしてよくない?


こんな傑作なのに、首都圏2週間限定公開ってもったいない……と思ったら、拡大とか! めでたい!


ところで、超能力使うと鼻血が出る表現の元祖ってなんなんだろうなぁ。映像だと『スキャナーズ*4あたり?