Self-Referential Traverse: Zeitgeist and Engagement



『ポドリ君の家族残酷史X 韓国の夜と霧』鑑賞

現代の韓国社会や政治を皮肉った内容から、韓国で上映禁止になった問題作。イ・ミョンバク第17代大統領が父という設定で、韓国警察のマスコットキャラクターのポドリ君を主役に据え、父親の愛を求めようと秩序を旗印に破壊の限りを尽くすポドリ君の姿を描く。忠実な警察官ポドリ君は、父親であるイ・ミョンバク大統領への愛情を示すため、放水銃で暴徒を鎮圧し、秩序を乱す不衛生なネズミの駆除に精を出す日々。しかし、いくら頑張っても父親はメールすらくれず、意を決したポドリ君は父親に会うため旅に出るが……。ヤン・シュバンクマイエルクエイ兄弟に影響を受けたとされる、実写とストップモーションを融合させた映像で描く。

映画鑑賞人生最大といって言いほどのわけの分からなさ。


前提条件として、韓国政治事情の知識が求められるため、それがないと本当に最初から最後まで全く意味不明。おそらく、ネズミとか意味があるんだろうなぁ、ということは察しが付くんだけど、それが何かは知識がないので、なんの感情もわかない。


全編傷だらけのエフェクトをかけられた映像も意味不明だし、シュヴァンクマイエル風のテクニックも安っぽさを強調しているようにしか思えない。冒頭の寸劇もなんだったのかなぁ。映画の一部なのか、日本人に韓国の政治状況を知らせるためにおまけなのか。
なんか『ルドイア☆星惑三第』っぽくもあるんだけど、単に安っぽいだけで、監督の悪ふざけと自己満足にしか見えないんだよなぁ……