Smiley



『スマイリー』鑑賞

理不尽な殺戮を繰り返す殺人鬼スマイリーの姿を描き、その衝撃的な内容が話題を呼んで、YouTubeの予告編再生回数が2400万回を突破したショッキングホラー。大学生のアシェリーは、インターネットのチャットである単語を3回タイプすると出現するという、おぞましい肉仮面の殺人鬼「スマイリー」の都市伝説を聞き、確かめてみることに。するとチャット相手の男性のもとに本当にスマイリーが現れ、惨殺される姿を見てしまう。同じように伝説を試したクラスメイトも姿を消し、やがてアシェリーにも想像を絶する恐怖が迫る。

これは、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト*1同様、プロモーションが上手く行った作品だと思う。人皮で作られたスマイルマークという非常にキャッチーなアイコンが全面に押し出されており、観客は見る前からスマイリーの暴虐を、激しく刷り込まれる。


「都市伝説」ものとして、その皮膚感覚は結構リアルだと思う。
舞台はチャットルーレットで、「笑いのために」という単語を三回連続で打ち込むと、どこからともなく殺人鬼が相手の背後に現れるというもの。
考えればありえないのに脊髄反射的に気持ち悪いと感じてしまう嫌悪感、目の当たりにしながら「友達の友達」的な確認できない感じは、このチャットルーレットならではの性質で考えられている。


でも、観客は「あれ?」となるはず。なかなかはっきりとは映らないんだけど、スマイリーの顔が思っていたよりも作り物っぽい。トレイラーで観ていた生々しさがまるでない。
しかも、展開もイメージしていたものとかなり違う。
スマイリーは実在するのかしないのか、実在するなら人間なのか、ネット上に呼び出された悪魔なのか。それとも、精神科の通院歴がある主人公の妄想にすぎないのか? それならば、あの殺人動画は?
一昔前のスプラッタをイメージさせながら、物語は主人公は幻覚とストレスに追い込まれていく。

テーマ的には、ちょっと背伸びして詰め込み過ぎた感があるんだけど、個人的には、今年のなかなかの拾い物。