vol.5

ナイトランド 5号 (春2013)

ナイトランド 5号 (春2013)

  • 作者: 朝松健,ローレル・ハルバニイ,ブライアン・M・サモンズ,グリン・バーラス,エリザベス・ベ,サラ・モネット,アンジェラ・スラッタ,ロバート・ブロック,石神茉莉,小松左京,山野辺若,YOUCHAN,?木桜子,佐竹美保,藤原ヨウコウ,松山ゆう,上院芭郎,槻城ゆう子
  • 出版社/メーカー: トライデント・ハウス
  • 発売日: 2013
  • メディア: 雑誌
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第二期スタート!
どうなることかと思ってたけど、5号にして、収録作が楽しみな雑誌になったなぁ。


特集は「サイバーパンク/SFホラー」
・「エレクトリック・アイ」……ローレル・ハルバニイ
アイドルが自分のことを見ていると勘違いしている男。
彼は自らのネットワーク技術を駆使して、彼女をショービジネス界から助けようとするが……
ニューロマンサー*1の頃のサイバーパンクのヴィジュアルがファンタジーだったのに比べて、隔世の感がある。
SFなんだから、まだ実現化してない技術は出てくるものの、どんなものなのか思い描けるんだよね。
だから、サイバーパンクをリアルな土台として、ストーカーの気持ち悪さが展開できる。
よかったけど、ホラーという感じではないなぁ。


・「切断された男」……ブライアン・M・サモンズ
何者かに見張られているという教授の調査を依頼してきた姪。
前任者は何者かに首を切断され死亡。
それを継いだ探偵は、異様な存在を目の当たりにする!
ストーリーはそんなに面白くないんだけど、初めは意図が読めない時系列シャッフルの構成はなかなかいい。
それが見えてきた時からがホラー。


・「快楽空間」……グリン・バーラス
殺人サイトに潜入した刑事。
それは、現実か見分けがつかない程の仮想空間。
そこにいた美女に魅入られてしまい……
こういう、下品でけばけばしいのが読みたかったんだよ!
HOT BLOODシリーズに入っていそうなエロティックホラー。


・「ブージャム」……エリザベス・ベア&サラ・モネット
異星生物を船にしている海賊。
略奪した積荷には、人間の脳が収められた容器が。
船長は、それをある種族と取引しようと考えるが……
やっぱ、エリザベス・ベアは短篇の方が好きだなぁ。
いちおうクトゥルーユニバースではあるんだけど、それよりも船になっている生物が魅力的。
リヴァイアサン*2+〈歌う船〉*3+〈パーンの竜騎士*4というテイスト。


英国幻想文学大賞受賞作
・「柩職人の娘」……アンジェラ・スラッター
霊が出て来られないように柩を作る職人。
その跡を継いだ少女は、父親が死んだばかりの邸に向かう。
彼女は、そこにいた美しい娘に恋してしまい……
百合展開のファンタジー!? と思いきや、その背後には不穏な世界が広がっている。


【連続企画】夜の声〈ホラーの巨匠:作品とインタビュー〉第1回:ロバート・ブロック
・「夢の窓」
こことは違う世界の夢を見る少女。
窓から夜空を眺めるばかりで、衰弱していく。
それを塞いだ途端、元気を取り戻すが……


〈インタビュー〉「ラヴクラフトからハリウッドまで」聞き手:ダレル・シュワイツァー
ブロックの映画少年ぶりが面白い。
チャールズ・ボーモントあたりも希望!


【エッセイ】
・「クトゥルー・ミーツ・アメリカンコミックス(前)」森瀬 繚
・「ホラー作家・石上三登志」植草昌実


【連載コラム】
・「私の偏愛する三つの怪奇幻想小説」第5回
荒巻義雄氏。


・「Asian Horror Now」第5回
勢いのある新創刊の中国ミステリー・ホラー雑誌
中国でサイバーパンクが育たない理由が面白い。


・「金色の蜂蜜酒を飲みながら」第5回
クトゥルフ神話とゲームの周辺


・「ファンタスティック・シネマ通信」第5回
ヒッチコック


・「クトゥルー・インフォメーション(海外編)」マット・カーペンター
ラヴクラフティアン・アート


次回は5月。
特集は「ゾンビ」