Martha Marcy May Marlene



『マーサ、あるいはマーシー・メイ』鑑賞

メアリー=ケイト&アシュレー・オルセン姉妹を姉に持つ若手女優、エリザベス・オルセンが主演し、カンヌ映画祭サンダンス映画祭で高い評価を受けたサスペンス。カルト集団から脱走し、マインドコントロールから逃れようともがく若い女性の2週間を描いた。孤独で愛に飢えていた少女マーサは、山の上にあるカルト集団に入信し、マーシー・メイという新しい名前で生きることになる。それから2年後、マーサは1人で集団を脱出し、姉夫婦の別荘に身を寄せるが、マーシー・メイとして生きた2年間の記憶に苦しめられる。監督は本作が長編デビューとなるショーン・ダーキン

レッド・ライト』『サイレント・ハウス』に続いて、絶賛エリザベス・オルセン祭(笑)
美人なんだか野暮ったいんだか判然としない容姿、むっちりした肉付きは、事件に巻き込まれちゃう「普通の女の子」役として、重宝されそう。


姉夫婦の別荘に身を寄せた2週間と、カルト集団での2年間の生活がカットバックで交互に描かれる。巧みなのは、現在は姉夫婦目線で、カルト集団時代はマーサ目線で物事が見えるようになっている。
そのため、逃げてきた直後は哀れに見えるし、カルト集団も最初は悪いところには見えない。しかし、物語が進むに連れ、マーサの奇行は素人には手に負えなくなり、カルト集団の犯罪性もわかってくる。
だから、脱走した理由も、姉がさじをなげちゃう理由も理解できるんだよね。。


また、現実なのかフラッシュバックなのか見分けがつかないマーサを追体験でき、ラストは、なんともいえない、不安感を残す。