2003年8月号



〈幻想と怪奇〉ゴーストハンター列伝
毎度楽しみなのが、特集ガイド。
このころは、まだジョス・ウェドンは新進脚本家か(笑)


・「「リバティ・バレンスを射った男」を撮った男を射った男」……ジェイ・S・ラッセ
ドラマが撮影の合間に、ウイジャ板で肯定的な答えがもらえなかったら服を脱いでいくゲームに興じる三人。
ジョン・ウェインはホモだったか? という質問に対して、一人が降りる。
そこで、それを証明できる男がいるということで、会いに行くことに。
ゴーストハンターらしさはないんだけど、セレブのスキャンダル写真を集めている男が非常に印象的。


・「青い服の少女」……A・M・バレイジ 
オカルトハンター、フランシス・チャードが初めて出会った心霊体験。
病気で臥せったチャード。
看護婦と一緒にやってくる、青い服の少女に想いを寄せる。
しかし、快方に向かうに連れ、彼女は来なくなってしまう。
彼女は誰なのか、大家に訊くが……
フランシス・チャードのメインの活躍を知らないから、これだけ読んでもキャラクターに対する魅力は増さないんだけど、単品で、しんみりした幽霊ものとしていい。


・「ノストラダムスの水晶球」……オーガスト・ダーレス&マック・レナルズ 
各地で起こる、子供を標的にした殺人事件。
占い師が裏で糸を引いていることに気づいたソーラー・ポンズはそこに向かうが……
この号では、これが一番面白かったなぁ。
真相がオカルトなのか、犯人の妄想なのかわからないけど、ポンズが自分の行動に対して確信が揺らぐラストが、かなり衝撃的。
デッドゾーン*1、『ブラジルから来た少年*2を思い出しちゃう。


・「ヤンド荘事件」……E&H・ヘロン 
マナー・ハウスの一室で起こる心霊現象の解決に向かったフラックスマン・ロウ。
その部屋で起きる怪異とは?
展開は定番の幽霊屋敷vsゴーストハンターなんだけど、その怪異がユニーク。
体が重くなる不快感、幽霊の味という気持ち悪さ。


・「半分呪われた家」……マンリイ・ウェイド・ウェルマン
幽霊屋敷めぐりが好きなパーシヴァント判事。
やってきたが、目当ての工場がない。
そこには新しく屋敷が建っていたが、そこに幽霊が現れるようで……
題名は面白そうだったんだけど、ちょいイマイチ。