2001年8月号



〈幻想と怪奇〉英国モダンホラーを読む


・「金魚のフン」……ニコラス・ロイル 
金魚のフンと蔑んでいる、他人なのに何くわぬ顔でグループに加わり、ただ酒を飲んでいく輩。
ゲイの芸術家カップルが、アムステルダムで出会った金魚のフンはかなりのやり手で……
現実世界にサイコホラーかと思いきや、ラストはスーパーナチュラル(?)
題名といい、なんとも嫌な作品。


・「もどってきたスパンキイ」……クリストファー・ファウラー 
ラスプーチンが持っていたと言われる小箱がロンドンで発見される。
それがあれば、スパンキイは再び天に帰れるため、なんとか手に入れようとするが……
『スパンキイ』*1を読んでないんで、これだけだと、面白みがイマイチかも。


・「ジャスト・ライク・エディ」……キム・ニューマン
悪辣なドッペルゲンガーに悩まされるポオ。
仕事は減り、結果的に妻も殺されようなものだ。
彼はドッペルゲンガーの追跡を開始するが…… 
以前読んだ時はよくわからず、『推理作家ポー 最期の5日間』*2を観た後なら……と思ったけど、やはりわからん。
ニューマンの作品の中では、一番ハマらないなぁ。


・「恋するハーレクィン」……ニール・ゲイマン
女性に片思いしているハーレクィン。
彼は自分の心臓を彼女のドアに打ち付けて……
これも再読。やはり、まるでわからない。
『壊れやすいもの』*3所収