Seeking a Friend for the End of the World



『エンド・オブ・ザ・ワールド』鑑賞

地球滅亡を目前に、一緒に旅することになった中年男性と若き隣人女性の姿を、「40歳の童貞男」のスティーブ・カレル&「パイレーツ・オブ・カビリアン」のキーラ・ナイトレイ共演で描いたロマンティックストーリー。地球に惑星が急接近し、もうすぐ人類が滅亡することが判明した。そんな中、妻に置き去りにされた男性ドッジは、ふとしたきっかけで隣の家に住む女性ペニーと仲良くなる。やがてふたりは、ドッジの高校時代の恋人オリビアに会いに行くため一緒に旅に出る。

ストーリーは『ひとめあなたに』*1だけど、そこに漂う空気は『渚にて*2という感じ。


逃れられない地球滅亡を目の前にして、愛と優しさと赦しに満ちた作品。


ありえないという意味ではファンタジー。前半こそは、乱痴気騒ぎや暴動が映されるけど、後半の海岸での一日や最後の放送を送るアナウンサーなど、あのように心穏やかに過ごせるのは理想だよね。
全編に流れる音楽や、破滅が目前とは思えないような明るい道程、破滅ものにもかかわらず、長く幸せな休日を観ているようで、憧れさえも感じてしまう。


ティーブ・カレルは相変わらず生真面目な顔して面白いんだけど、キーラ・ナイトレイは現代劇のほうがかわいいなぁ。


ほかの作品に比べて上映期間が長いものの、「未体験ゾーンの映画たち」枠でやるには、ちょっともったいないほど、普通にハートウォーミングな作品。
邦題は「君をさがして」的なベタいほうがあってるような気がするんだけど。