TIGER EYE

虎の瞳がきらめく夜 (ヴィレッジブックス)

虎の瞳がきらめく夜 (ヴィレッジブックス)

X-MENのライターが作者ということで着手。

休暇で北京を訪れたアメリカ人女性デラは、骨董市で一人の老女から奇妙なからくり箱を買う。貴石で彩られたその箱には、檻に捕らわれた美しい虎の姿が描かれていた。だが箱を開けた瞬間、デラはわが目を疑うこととなる。「俺に何を命じる?」――突如そう言って目の前に現れたのは、2メートルを超す逞しい体に古代の太刀を差した男。彼はハリと名乗り、自分は二千年前に不死の呪いとともに箱に囚われた奴隷で、デラに召還されたのだと告げる。にわかには信じがたくとも、デラはハリに不思議な絆を覚える。なぜなら、彼女にも決して人には明かせない秘密の“力”があったから……。

パラノーマル・ロマンスには、トワイライト・サーガ*1(読んだことないけど)や、アニタ・ブレイク*2のように一人(一組)の主人公を追っていくシリーズと、グループの中で持ちまわりで主人公が交代していくシリーズがある。
最近読んだものでもナリーニ・シンの〈サイ=チェンジリング〉シリーズ*3、ケリリン・スパークスの吸血鬼もの*4シドニー・クロフトの〈ACRO〉シリーズ*5など多数挙げられ、もしかしたら、パラロマではチームものが主流なのかな?
その方が、ロマンスだけでなく、超能力のバリエーションも増やせて、シリーズものを構築するには楽だよね。
というわけで、前述したとおり、作者がX-MENのライターなので、これも超能力者チームもの。


まだ会話でしか出てこないんだけど、チームリーダーが最強のテレパスというのはお約束(笑)
1巻の主人公は金属を操れる女性。極までは動かせなさそうだけど。
そのお相手は、不死身の虎男。甲から爪は出ないし、大男なんだけど、ウルヴァリンかなぁ。いや、セイバートゥースという線も……
と推測するのが結構楽しい(笑)


ロマンス的には、お互い惹かれ合ってるので、早くやっちゃえよ、というくらいで、駆け引き的なスリリングさは皆無。
それに対して、パラノーマルを土台にしたストーリーは面白く、虎男ハリと魔術師の因縁、の芸術家であるデラの命を狙う謎の組織の正体と目的、の二つが推進力になっていて、正直、ロマンスはあってもなくても大差ない。面白いパラロマは、設定と物語がよくできているのが必須。


目からビームが出るキャラは登場するのか、それを確認するためにも、続きは読みますよ。