POULET AUX PRUNES

『チキンとプラム〜あるバイオリン弾き、最後の夢〜』鑑賞



マルジャン・サトラピの『鶏のプラム煮』*1の実写映画化。
ペルセポリス*2がそうだったように、こちらもマルジャンの一族の物語で、大叔父に当たるそうだ。


シンプルな原作の絵に比べて、非常に画面はファンタジック。
特に八日目の走馬灯とそれまでの真相を映し出す、めくるめく映像は、それだけでも見る価値のある素晴らしさ。


原作ではタールだった楽器がヴァイオリンに変更されている。
監督・脚本もマルジャン・サトラピが務めていて、それによると、普遍的な愛の物語にしたかったため、タールという特徴的な楽器は避けたとのこと。だから、イランらしさは非常に薄まっており、まるでヨーロッパのよう。
それが良かったのかはわからないけど、少なくともマイナスにはなっていないし、映像ということもあって、原作よりも物語が飲み込みやすいかな。


原作ではなんとも思わなかったんだけど、映画では、奥さんに同情しちゃうなぁ。