Pompeii

六日目。
この日も朝から、降ったり止んだり。


ポンペイへ。


と、その前に。
最初、他の日本人バスツアーにジョイントして行く予定で、それに申し込んでいたんだよね。
楽そうだったから。
しかし、直前に、ツアーの内訳どうなってるんだろう? と調べたら、6時間中、1.5は往復、1.0がカメオ工場見学(!)、1.0がナポリ車中観光、って、ポンペイには2時間くらいしかいないじゃん! ということに気づいてキャンセル。うちら、ナポリに泊まってるっちゅうねん。
ナポリ以外に泊まって、イタリアに来たんだからポンペイもせっかくだから見たい、というなら、こういうバスツアーもありだと思うけど、がっつり見たいのなら、まずオススメしない。カメオってなんだよ!
これに申し込んだという事実ですら腹立たしい。


というわけで、タクシーで。
結局、評判悪いナポリ駅は見てないんだよね。


遺跡というと、石ばかり、という感想で楽しめなかったギリシアが脳裏に浮かぶんだけど、こちらはまるまる町の形が残っているので、非常に面白い。
また、降ったり止んだりだし、写真撮るから、傘より雨合羽をオススメ。


外からはこんな感じ。


剣闘士の練習場


その先にあるのが大劇場。


大劇場の裏にあるのがイシス神殿。


そこからちょっと上がると出るのが、アッボンダンツァ通り。

この辺は住宅街だったのかな?

上がっているのが歩道で、下が車道。飛び石は横断歩道。荷車などの車幅は決まっていたため、横断歩道を通れた。


スタビアの公共浴場


いきなり遺体の石膏像が。
 


サンダルの跡も。


ポンペイの中心街フォロに向かう。

向こうに見える山がヴェスヴィオ火山。ちなみに「フニクリ・フニクラ」はヴェスヴィオのケーブルカー会社のCMソング。
ツアーだと、ここで写真撮って、ちょっと周り見て、帰るんだろうなぁ、と想像がつく。


犬ちゃん


ちょっと、付近を(古代の)街歩き。
  
 
 

穀物倉庫。

今では発掘品の保管所。


石膏像がいきなりある。
 
ガスでやられてしまったらしく、息を止めているような仕草が生々しい。


悲劇詩人の家。

犬ちゃんのモザイクで有名。「猛犬注意」と書いてあるんだけど、すっかり劣化。
そりゃ、柵がなかったら、みんな入って撮るよね。


猛犬が!


ここは、門のそばにある宿屋。

一階が居酒屋と、完全にファンタジーRPGですよ。


エルコラーノ門。


門を抜けて道なりに行くと、秘儀荘に着く。

ローマ元老院によって禁止されていたディオニュソス信仰の入信の壁画があることからこの名で呼ばれる。
   
その色は鮮やか。


またもや犬ちゃん。


ポンペイに戻る。


今も、壁画やモザイクが綺麗に残っている家は多い。
   
ただ、保護のためなのか、発掘なのか、単なる立入禁止なのかはわからないけど、有名ドコロのほとんどが封鎖されていたため、遠くから見ることすらできなかったのが残念。
「猛犬注意」の劣化ぶりを見ると、ちゃんと保護したほうがいいよなぁ。


門のところにあったモザイク画。山羊座の元になってる逸話を描いてるのかな。

封鎖されてても、こういうのが沢山あればよかったんだけどね。


ファウヌスの家。

博物館で見た「踊る牧神像」と「アレクサンドロス大王の戦い」が見つかった家。


でも、一番気になったのが、この鳩(?)のモザイク。説明書きがなく、詳細不明。


町のあちこちに給水場があって、今も水が出る。
    


こっちは家の下水道管。


商店街に向かう。


ここは洗濯屋さん。

当時は洗剤の代わりに尿を使っていたとか。


居酒屋


古代の落書きが多いことで有名なんだけど、劣化している上、保護版のせいでよく見えず。
   


しかし、一番見たかった、これはしっかり見れました。

「清き一票を!」的なことが書いてあるとか。
その結果を知ることなく、滅んでしまったと思うと、しみじみ。
壁の上半分が白いのは、そこが掲示板のような役割をしていて、しばらくするとまた塗りつぶして、新たに描いていたとか。


商店街を抜けると、コロッセオがあるんだけど、ここも入れず。


で、ポンペイといえば、被害者の石膏像。
その中でも最も有名なのが、避難者の園で見つかった13人の家族。
それが全く見つからない。


高台から見ると、それらしきものが見えるけど、入口は封鎖。乗り越えられそうもない(笑)


で、壁を回ると、穴が開いてたので覗きこむ。

……
正直、ぎょっとするほど生々しい。
見えなかったんだけど、一番端にお父さんらしき像もある。
ここが閉鎖されているのは残念。


このあたりから雨が強くなってきたので出口に急ぐ。

結局、8時間くらいいたなぁ。初めに戻るけど、がっつり見たいならツアーはおすすめできない。


(2012/09/14)