THE AVENGERS

『アベンジャーズ』鑑賞



本国公開から三ヶ月遅れ。
焦らしに焦らされ、その間にも、観た人間からは面白い面白いと言われ、SW新三部作公開前夜のような心境でここまで来ましたよ。


で、8/13の24:00の日本最速回を観て参りました。
こんな時間なのに満席!
これをバロメーターにするなら、大ヒット間違いなし! なんだけど、そりゃないわな(笑)


上映前に監督とプロデューサーの挨拶付き!
MCはご存知、杉山すぴ豊氏!
ちょっとだけ一問一答。

Q:大ヒットをどう思う?
A:基本的に負け犬キャラなので、同情を誘って映画館に来てもらいたいので、大ヒットと言わないで欲しい(笑)
Q:苦労した点は?
A:まず、成功しないんじゃないかという懸念。それから、個性あるキャラクターをまとめられる監督選び。 
Q:X-MENスパイダーマンは出ないのか?
A:『アベンジャーズ2』では無理だけど、将来的には……

最後に監督から、「『バットマン』を観ていただくはずだったんだけど、彼は腰を痛めたから、代打で『アベンジャーズ』をどうぞ」で〆。


さて本編。


映画史に残る傑作! とは言うつもり無いけど、「あ〜、楽しかった!」と鑑賞後に漏れる作品。
これまで散々煽られてきた期待を損なわず、ホントに出来るの? という懸念を払拭して、ホントによくまとまっている。ヒーローたちが勢揃いするというお祭り映画なんだけど、その感じは全編に見られ、まぁ、とにかく楽しいんですよ。
SFにおける『スター・ウォーズ』、ファンタジーにおける『LotR』と並べられるんじゃないかなぁ。「これが見たかったんだよ!」という感じ。合体技とかさ。橋の上で、初めてメンバーが揃うシーンは、思い出しても涙腺に来る。


ヒーローもの(に限らないけど)の第1作目のウィークポイントは、オリジンに尺を割かねばならないこと。しかし、この作品においては、主人公たちのオリジンは10時間かけてすでに語られているし、アベンジャーズが組まれるのもほのめかされてきたし、さらに敵キャラのロキの出自も紹介済みのため、開始早々で世界存亡の危機が始まる。


俳優力的に、アイアンマンに寄っちゃうのかと思ってたら、かなり巧みにそれぞれのキャラクターに見せ場を作り、かつちょっとしたことで彼らの性格を表す描写の匙加減がホントに上手い。個人的にはキャップの「『オズの魔法使い』知ってるよ!」にほろり(笑)
また、キャストが変わってしまったため、再紹介の意味もあってか、ハルクの露出が多いのも構成の巧さを感じる。コミックリリーフ的な側面を持ち、さらにハルクらしいダイナミックさも今までになく発揮。個人的には、今回のマーク・ラファロの方が好き。穏やかだけど、どことなく神経質そうな危うさが変身に繋がる。


意思とは関係なく集められ、性格も違うために反目するヒーローたち。周囲を破壊するほどのバトルを繰り広げ、しかし、再集結し、強大な敵に立ち向かう、という王道パターンを完全に映像化。しかも、ちゃんと敵も強そうなんで、一人では勝てず、チームを組む意義があるんだよね。それぞれが適材適所で活躍を見せる。
あの中で、特に超能力のないブラックウィドーが人類最強かも(笑)


いい意味で漫画っぽく、ウィットやコミカルなシーンで場面展開したり、この世界での空気感に整合性を持たせることに成功している。だから、まんま漫画なハルクが浮くこともない。映画内でのリアルっていうのはこういうことなんだよね。「あれ、なんだったの?」というシーンもない。唯一、ムジョルニアがそーに反応しないシーンの意図が読めないけど。


見所を書くときりないけど、実質的な活躍は初のホークアイの矢筒はステキすぎる。ああやって、先端変えてたのね。


まぁ、アメコミ好きなら観て損はないでしょう。
少なくとも、もう1回は行くかな。


で、『2』は青塗りのロン・パールマンが出ちゃう?
そうなると、アスガルドがまた巻き込まれるんだろうな。夢広がりますよ。


みんなお楽しみの御大はちゃんと出てくるので、見逃さないように。
あと、エンドクレジット後のお楽しみは日本とアメリカだけだとか。今までで最高の味わい。
あの回でも席立つ人いるなぁ。