2012年vol.54
- 作者: 大崎梢ほか
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2012/08/11
- メディア: 単行本
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しかも、初訳が3本!
……なんだけど、怪奇アンソロジーとシャーリー・ジャクスン短篇集の予定があるそうで、その先行掲載なんで、ちょっと嬉しさはダウン。
「案内人」ロバート・エイクマン
大聖堂に立ち寄った観光客の男。
そこで、案内してくれる他の客や少年に出会うが……
よくわからないんだけど、理不尽な不気味さが迫る短篇。
開館時間を過ぎてしまっているという事実が、恐怖と吊り合わないにもかかわらず、逃れられない状況を生み出しているように見えてしまう。
教会にもかかわらず、『悪魔の追跡』*1をちょっと想起しちゃった。
「プシュケー」アーサー・キラ=クーチ
妻を亡くした機関士。
仕事を辞め、静かに一人暮らしを始める。
しかし、ある日、突然見知らぬ男に暴力を振るう。
その理由は?
ある種、サイコものと言えるのかな? しかし、その理屈は非常に物悲しい。
「お決まりの話題」シャーリー・ジャクスン
夫を亡くした親友Yのもとにやってきたわたし。
しかし、突然彼女の姿が見えなくなってしまう。
屋敷の旧館の絵の中に……
ジャクスンらしい、ガーリッシュ・ソーシャルのいやらしさが匂う掌編。
シャーリー・ジャクスンの短篇集なら、「少女失踪」は入れて欲しいなぁ。