COMO ME HICE MONJA

わたしの物語 (創造するラテンアメリカ)

わたしの物語 (創造するラテンアメリカ)

「わたしがどのように修道女になったか、お話しします。」ある「少女」が語るこの物語は、読者の展開予想を微妙に、しかしことごとく、そして快く裏切ってゆく――。数多のラテンアメリカ作家が崇拝してやまないセサル・アイラの代表作、待望の邦訳。

前半は「え!? 何これ!?」と1ページ目を繰り返し確認し、後半は「え!? 何これ!?」と残りページを確認する。
中篇程度の長さの上、あらすじを書くこと自体が本書の面白みを削ぐことになる。変わった少女である主人公の独白、ちゃんと環が閉じるラスト、それぞれはおかしな所はない。ブロックが少しずつずれていたためにラストで決定的な崩壊を促す、という構成でもない。しかし、読後、巨大な「?」マークが脳裏に浮かぶ。
再読したり、感性で解決できる類の「変さ」ではないんだよなぁ。この作品のレゾンデートルを問いたくなる(笑)
内容は忘れちゃっても、読後感忘れられない一冊であることは間違いない。あとストロベリーアイスも。


短篇「悪魔の日記」*1のみが既訳で、読んだはずなんだけど、こちらは全く記憶にない……