KRIS LONGKNIFE: MUTINEER

読むつもりはなかったんだけど、2巻*1の評判がいいので着手。

海軍少尉、クリス・ロングナイフ。父はウォードヘブン星の首相、祖父は財界の支配者という著名な政治家一家の娘でありながら、政略結婚をもくろむ両親に反発し、海軍に入隊。士官学校を優秀な成績で卒業したのち配属されたのが、カミカゼ級戦闘宇宙艦タイフーン号だった。新任少尉としての初任務は、誘拐された少女の奪回。勇猛な海兵隊員を率い上陸用強襲艇で降下するも、そこには誘拐犯の恐るべき陥穿が待ち受けていた!

面白いか否かで言うなら、面白くはないなぁ。
一見ミリタリーなんだけど、実は政治の物語。それは現実世界でも当たり前のことなんだけど、この作品では主人公が単なる一兵卒ではなく、惑星随一の超VIP一族出身のため、大局的な物の見方ができると同時に、彼女もテロの標的になってしまうという立場が、物語がまとまりを欠く原因となっている。
また、飛行艇の抜群な操縦や度胸がある割にはアクションシーンよりも、知力と財力で事務レベルの問題を手際よく片付けていくさまが面白かったんだよなぁ。政治家一族で育ってきたんだから、交渉力で勝負する姿をメインにしてほしかったかな。


生まれながらのノーブレス・オブリージュで、先頭に立たずにはいられない性質やリーダーシップ、子供の時からアル中で貧乳、と面白くなりそうなキャラ設定なのに、あまり生かせていないのが残念。


これで、2巻がつまらなかったら、まんまとステマに乗せられたなぁ(笑)