TINTIN ET MOI

『タンタンと私』鑑賞


久々にアップリンク行ったけど、見やすい席以前に、座り心地のいい椅子を取るのは相変わらずだなぁ(笑)


作品は、『タンタンの冒険』の作者エルジェに対する、30年以上前のインタビューを元にしたドキュメンタリー映画


エルジェって、手塚治虫池波正太郎を足して、2をかけた感じ? 漫画家で、あそこまで記者が集まる様子はの本ではイメージしにくいなぁ。


カトリック神父でもあった編集長の後ろ盾で、ストレートなプロパガンダ漫画だった、というショッキングな事実から始まる。


タンタンに女っ気がまるでなく、ハドック船長との関係性がゲイゲイしいなぁ、とは思ってたんだけど、デビュー当時の編集長との関係や、全く(最初の)奥さんのことを話さない様子を見ていると、いろいろ考えちゃうよね。
また、タブーなんだろうけど、戦中の責任問題は語ろうとしないし、カトリックだったことから、結構右寄りの人だったんだろうなぁ。
まぁ、その辺を無視しても、彼の精神上たが如実に反映された『チベットをゆく』*1や離婚後に登場するカスタフォーレ夫人、彼の気に入っているコマの話などは非常に興味深い。
ポップアートに憧れていて、本名で抽象画を描いたものの、酷評された話など面白い(笑)


『タンタン』のファンでなくても、漫画好きなら、作家の状態と作品の内容の関連性が見て取れるのでオススメ。
パンフも小野耕世先生のコラムもあっていいんだけど、誤字多すぎ……