IN TIME

『TIME/タイム』鑑賞


デイブレイカー*1臭が漂っていたんだけど、とりあえず足を運ぶ。


……やはり、自分の嗅覚は正しかったか!


まぁ、あれよりはひどくないけど、あくまで相対評価
2時間ないんだけど、えらく退屈。『ドラゴン・タトゥーの女』は長く感じなかったんだけどなぁ。
ただ、もうちょい何とかしたら、面白くなりそうなんだけどなぁ。こういう展開なら、文字通りタイムリミットサスペンスに寄ってもよかったような。


SFとして見ちゃうと、気になる部分が目に付きすぎ。
通貨=時間=命、というのは別にいんだけど、あれだけのハイパーテクノロジーがあるのに、他は全く現在と同レベルの文明なんだよね。百歩譲って、知識階級が不老不死になったが故に、現状維持を望むからテクノロジーが進歩してないと見てあげてもいいけど、別にそこまで親切に観てあげる必要ないし(笑)
時間のやり取りの仕組みは全くのブラックボックスで、あそこまで遺伝子操作できるなら、時間の追跡とか、合意でないとやり取りできないとか、組み込んだほうがよくない?


SF設定に限らなくても、全体的に粗も目立つ。
スラムと富裕層で、行動や喋り方が違うらしいんだけど、全く画面に現れていないのは、この映画で致命的な気がする。
また、階層を超えて時間を奪うと問題とか後半で言うくせに、序盤で取ろうとしたり、主人公の父の死の真相は明かされたんだか、いないんだかわからなかったり、数え上げたらきりがない。
バトルで殺した場合は、罪には問われない、とか一言入れてもいいと思うんだけど。


久々に「ぼくの考えた○○」をやりたくなる作品だなぁ。
時間がないからこそ、スラム街がハイテクでナビとかパソコンを使わざる得なくなってその支払を続けなくてはいけない反面、富裕層は無限の時間があるからヴィクトリア朝みたいな生活してるとかさ。
拳銃も普通の中じゃなくて、時間を奪う銃にすればいいのに。
スラム街は自転車とかローラーブレードがメイン交通手段の、一昔前のサイバーパンクみたいな町にするとか。


短いけど充実した人生と退屈な永遠、という対比なら『アフター0*2の長命人ものの方がよっぽど的確に、簡潔に描いているよな。


で、結局、共産主義万歳! ってこと?