THE DARK FIELDS
- 作者: アラングリン,Alan Glynn,田村義進
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2004/02/01
- メディア: 文庫
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脳を活性化する薬、MDT−48。変死した男から錠剤を入手したのは売れない物書きエディ。服用すれば仕事は迅速、投資は成功、話術も冴えて注目の的。一気に人生の勝ち組に……だが無論、うまい話にはヤバい裏があるのだ。成功から破滅へ猛然と転落、英国推理作家協会新人賞候補作となった悪夢のサスペンス。
展開は、思ってた以上に映画と同じ。
ただ、行動の経緯に説明があるんで、そこに至る過程は納得できる。
発表は2001年で、デイトレードがそれほど一般的でなかった時代に、ある種の超能力を使って大儲けするというアイデアは革新的だったと思う。そのため、映画版よりもその描写に多く割かれていて、内容も面白い。
映画のラストはハリウッドナイズされていることがわかり、やはり『アルジャーノン』ものはこうでなくちゃね。また、黒幕の目的が、この発表年と無関係でなく、空恐ろしい青写真を提示することにも成功している。
映画はツッコミどころ満載で、こうすればいいのに、というポイントだらけなんだよなぁ。
ところで、『300』*1の時も思ったんだけど、どうして文春は映画に合わせて復刊してくんないの?