Scott Pilgrim vs. the World

『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』鑑賞


大ボリュームの原作*1から、ネタの取捨選択及び改変が非常にうまくいっていて、原作好きでも満足できるまとめ方になってるんじゃないかなぁ。


街中で突然バトルが始まるというゲームのパロディは、原作よりも遥かに良い。ゲーム的効果音やエフェクト、1UP、コインなんかは原作の絵だと質感が同じだから面白みが薄いんだけど、それが実写だと、いい意味でこんなに漫画っぽいヴィジュアルになるとは正直思ってなかった。制作費は全然違うと思うんだけど、『エンジェルウォーズ』よりもCGが安っぽくなく、全体的な統一感がある。
マジックリアリズム映画の最高傑作に数えてもいいんじゃなかろうか。敵を倒せばコインになり、スーパーパワーを発揮するには金髪が逆立つことに違和感を覚えない世代にとっては、ゲーム的表現は、心理描写なのか現実なのか区別する必要がなく、受け入れてるんだよね。
原作終了前に映画化が始まり、原作者とも連携していたらしいんで、ホントによくまとまっているんだけど、スコットは自分の成長のために戦っていることに気づくから、ラモーナと別れてナイヴスと元の鞘に戻るラストでも個人的には良かったと思う。


キャストは、かなりイメージ通り。スコット役のマイケル・セラは原作よりもボンクラ度が遥かにアップ。ラモーナは最後まで、ちょっと違和感があったかなぁ。ウォレスが良かった。ジュリーも似てたなぁ。カタヤナギ・ブラザーズは原作よりも良かった。あと、スコットの妹が凄い可愛かったんですけど。


8bit好きには是非オススメ(笑)