HUANG NI JIE
- 作者: 残雪,近藤直子
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 1992/11
- メディア: 単行本
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ことばが世界を狂わせ崩壊させる。黄泥街に起こった目眩く奇怪な物語
うえ〜
題名の字面からして異臭が漂ってるんだけど、内容は完全に悪臭。
メタファーとか、そんなものはわからんよ。とにかく、ただただひたすら汚い、汚い。
ソローキン*1のスカトロ趣味があくまで“清潔”を知っての描写(っぽい)のに対して、こちらは汚泥しか知らないからそれが常態であって、生理的にもう耐え難い。
彼らの世界が、ゴミ・糞尿・悪臭でできた異世界ということに加えて、彼らのディスコミュニケーションぶりがまた神経に触る。黄泥街の住人は饒舌が過ぎるほどで、それだけならば理解出来ないことを喋ってるわけではないのに、彼らの会話はまるで咬み合っておらず、その歪んだ伝言ゲームが現実さえも歪ませていく。
それがおかしいと誰も告げない世界の異様さ。でもこれは、今の日本にも当てはまる普遍的なことなのなかぁ。
まぁ、とにかく気分悪くなるので、食事中以外ならオススメ。