The Fantastic Mr. Fox

『ファンタスティック Mr. Fox』鑑賞
ロアルド・ダールの「すばらしき父さん狐」*1人形アニメーション映画化。


結論から言うと、ひじょうに楽しく鑑賞。
個人的には『コララインとボタンの魔女*2はなめらかすぎて、人形アニメの醍醐味が薄いんだよなぁ。これならCGでもいいじゃん(贅沢)。それに比べて、この作品はちょっとカクカクした動きや小物など、ひじょうに手作り感あふれる。また、色彩も温かみがあっていい。それに加えて、古典アニメ的表現が新鮮。目が×印になったり、土を掘るのに手をぐるぐる回すっていう演出は人形アニメでは珍しいよね。この二つの要素で、昔見たこども番組元気のようなノスタルジックな味わいに。個人的には『怪獣島の大冒険』(喋る笛が出てくるやつ)を思い出したり。
また、ストーリーもかなり変で、Mr. Foxたちと人間が意思疎通できるのかできないのか判然としないこともあるんだけど、それ以上に、悪役の三人の農場主は、極悪非道という台詞あるものの、彼らの悪事(キツネ狩りが趣味的な)は描写されないんだよね。そもそもMr. Foxに物を盗まれた報復だし。にもかかわらず、最初から無条件でMr. Fox側に肩入れしちゃうのが、演出の妙なのかな。
キャラクターはそれぞれとぼけていたり、変わり者だったりして愛らしいんだけど、個人的には、リンゴ酒中毒のネズミが最高。演じるはウィレム・デフォー
イマイチ広告が薄いのはもったいなぁ。
人形アニメーション好きは必見。


ダールは短編集を1冊読んだくらいなんだけど、ちょっと集めようかなぁ。