THE GRAVEYARD BOOK
- 作者: ニール・ゲイマン,金原 瑞人
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2010/09/25
- メディア: ハードカバー
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ある夜、一家が殺害された。たったひとり、生き残ったよちよち歩きの赤ん坊が迷い込んだのは、真夜中の墓地。この日から、墓地の幽霊たちの愛情溢れる、世にも奇妙な子育てが始まった……。幽霊に育てられた少年の冒険と成長を描き、カーネギー賞とニューベリー賞をダブル受賞した、ゲイマンの最高傑作。
キプリングの『ジャングルブック』*1を文字っていることからわかるように、幽霊たちに育てられた少年の冒険物語。そして、当然、成長とともに訪れる新たな世界への旅立ちもちょっともの悲しい。
毎度書いてるけど、ゲイマンの作品は、映像が眼に浮かぶよう、というよりは、作者が映像ありきで執筆しているような感触があって、どうも部品が足りない読書感。現に漫画、絵本、映画の方が収まりがいい。
しかし、今作は、児童書を意識したのかどうかは知らないけど、ヴィジュアルに頼ることなく、お話としてしっかり面白い。一方で、キャラクターは物語を支えるようにヴィジュアル的で魅力に溢れている。
今までに訳された中でも、『ネヴァーウェア』*2並に面白いんじゃないかなぁ。