SON OF RAMBOW

『リトルランボーズ』鑑賞

イギリスの片田舎に暮らすウィルは、映画やポップスなどに一切触れずに育った男の子。ある日、学校一の問題児カーターとの出会いをきっかけにシルベスター・スタローン主演の『ランボー』の魅力に目覚めた彼は、“ランボーの息子“を名乗って自主映画作りに没頭していく。

このあらすじだけで、グッと来ますよ。
子供たちの冒険なんだけど『スタンド・バイ・ミー』よりは『ニューシネマパラダイス』かな。


どんな状況であろうとも、想像力を奪うことはできず、結果的にそれが現実にさえ影響を与えていく……と真面目な感想より先に、色々と琴線触れまくり!
まず、ストーリーの根幹に当たる部分では、みんなも「このアイデア唯一無比じゃね?」とか、友達と準備しながらワクワクした(結局ポシャる)ことあるだろ!? 二人だけで進めたいとか!!
そりゃ、初めて『ランボー』観たら、弾帯かけて、ハチマキ絞めちゃいますよ。トラウトマン大佐好きなんで、ベレー帽被っちゃうのもわかります。
作中では一応悪役に位置づけされるフランス人留学生のディディエがたまらない。80年代イギリスの片田舎のボンクラにとっては、彼の一挙手一投足がイケてるわけだけど、もうダサッ! て身震いするほど。しかも、彼のラストシーンもいいんだよ。
また、タトゥーシールとか匂いの出る消しゴムとか、80年代にリアルで小中学生だったものにとっては、なんかもう、赤面しちゃう。個人的にはパチパチキャンディをコーラで流し込むシーンに涙(笑)
ラストは映画的予定調和で出来すぎだと思うけど、わかってても涙腺に来る。


主演ふたりは素晴らしく、特にリー役のウィル・ポーターは『スタンド・バイ・ミー』のリバー・フェニックスと面構えが似てるんだよね。また、じいさんばあさんの使い方が秀逸。笑えるんだけど、年輪を刻んだ表情が味わい深い。


『エクスペンダブルズ』と合わせてオススメ(笑)


ところで、邦題は口当たりはいいけど、原題どおり『ランボウの息子』の方がよかったと思うなぁ。せめて『リトルランボウズ』にするとか。