WAY OF THE WOLF BOOK ONE OF THE VAMPIRE EARTH

ヴァンパイア・アース ―〈狼〉の道― (ハヤカワ文庫SF)

ヴァンパイア・アース ―〈狼〉の道― (ハヤカワ文庫SF)

『ヴァンパイア・アース―〈狼の道〉―』E・E・ナイト〈ハヤカワSF1782〉

2022年、経済危機や戦争で混乱状態にあった地球を、突如地殻変動と疫病が襲い、世界は崩壊した! そしてこの災厄こそ、異星生命体クリアンが引き起こしたものであった。生体エネルギーを食料とする彼らは、またたくまに全世界を支配し、人類はその食料と化した。だが、この怖るべき敵とその配下の怪物たちに立ち向かう者がいた。人間の持つ特殊能力を顕在化させた戦士の軍団――〈狼〉〈猫〉〈熊〉たちが敢然と戦いを挑んだのだ!

正直、あまり期待してなかったものの、これはアタリ。
異星人支配によるポスト・アポカリプトものなんだけど、SFを読んでいる読書感は薄い。
文明は崩壊し、西部時代レベルに退行。発端と共に、主人公のイニシエーション、成長、活躍、危機、とオーソドックスな作りで驚きはないけど、冒険アクションとして普通に面白い。
エピソードは1冊できっちり終わってるものの、物語は文字通り始まったばかり。『V』*1で例えるなら、スプレーでVマークを書く手前(笑)。少なくとも戦いの結末は見届けたい魅力はある。でも、原著ではもう8冊も出てるのね……。早めに訳してってほしいなぁ。