2010年7月号

ミステリマガジン 2010年 08月号 [雑誌]

ミステリマガジン 2010年 08月号 [雑誌]

今月は『異色作家の最新潮流』
最近では、以前の異色作家とはまた違った、変な世界設定のエログロものをビザーロ・フィクションというそうな。
マッチョ・ポニー読みたいなぁ。
飴村行もそうか?


翻訳は5本。
・「単純機械」……カールトン・メリック三世
 ある朝、両目の涙腺に扉が出来ていた。
 そこが開くと小さな自分が。
 そのうち、頭の中でハンマーの音が響いてきて……


・「大人たちを掘り出して」……D・ハーラン・ウィルスン
 子供の世話に飽き飽きした大人たちは土の中に潜ってしまった。
 それを掘り出そうとする子供たち。
 女の子の気をひこうと、口をぴちゃぴちゃさせている男の子は……
 大人が土の中に潜った状況よりも、主人公の男の子の生理的嫌悪感が素晴らしい。


・「探偵ミスター・プラッシュ」……ギャレット・クック
 テディ・ベアと体を交換され、私立探偵として生きることになった男。
 街の顔役を追うが……
 長篇もあるようだけど、これ、短篇だけで終わらせた方が奇妙さが際立つと思うんだけどなぁ。


・「ゲニウス・ロキ」……チェルシー・クィン・ヤーブロ
 姪夫婦の新居を訪れたアガサ。
 しかし、何か気に入らない。
 以前の住人は幽霊を見たらしいのだが……
 普通の幽霊もの。
 姪の旦那が気に入らない理由に意味が無いのは、本当に意味がなくない?


・「100パーセント・ビーフのパティをダブルで」……ジェイ・レイク
 病弱で気弱な主人公。 
 ある日、ゾンビになってしまうが、仕事にも困らないし、彼女もできた。
 しかし、味覚がなくなってしまい……
 『ダイナー』*1もそうだったけど、ゴアとハンバーガーの親和性ってなんだろうねぇ。
 ゾンビとしてはかなり変化球だけど、ラストは……今月はこれが一番かな。