DARK LOVE

ゴーサム・カフェで昼食を―22の異常な愛の物語 (扶桑社ミステリー)

ゴーサム・カフェで昼食を―22の異常な愛の物語 (扶桑社ミステリー)

『ゴーサム・カフェで昼食を 22の異常な愛の物語』マーティン・H・グリーンバーグエドワード・E・クレイマー&ナンシー・A・コリンズ編〈扶桑社ミステリーク12−1〉
異常な愛情と欲望」のテーマアンソロジー

収録作品

  • 「ゴーサムカフェで昼食を」……スティーヴン・キング
  • 「サイコ」……マイケル・オドナヒュー
  • 「パ・ド・ドゥ」……キャシー・コージャ
  • 「きらめく刃の輝き」……ベイジル・コッパー
  • 「ハンソンのラジオ」……ジョン・ラッツ
  • 「冷蔵庫天国」……デイヴィッド・J・ショウ
  • 「ロー・バーグ」……ロバート・ワインバーグ
  • 「トンネル」……ラムジー・キャンベル
  • 「隠しておきたい」……スチュアート・カミンスキー
  • 「プリズム」……ウェンディ・ウェップ
  • 「湖の乙女」……リチャード・レイモン
  • 「ぼくの事情」……ボブ・バードン
  • 「ウェーコ」……ジョージ・C・チェスブロ
  • 「痛悔者」……ジョン・ペイトン・クック
  • 「追いつめられて」……キャスリン・プタセク
  • 「バーバラ」……ジョン・シャーリイ
  • 「膜翅目」……マイケル・ブルームライン
  • 「すべての終わり」……エド・ゴーマン
  • 「熱」……ルーシー・テイラー
  • 「薄い壁」……ナンシー・A・コリンズ
  • 「ロケットのなかの欲望」……カール・エドワード・ワグナー
  • 「フィルム」……ダグラス・E・ウィンター

ホットブラッドシリーズ*1の代わりに着手したんだけど、割と普通にサイコものが多くておとなしめか。
そんな中でお気に入りは、
・「サイコ」
 大量の銃を装備し、ビルの上から乱射する男。
 しかし……
 チャールズ・ホイットマンあたりをモデルにしてるんだと思うんだけど、なんとも不謹慎な短篇。


・「冷蔵庫天国」
 突然拉致された男。
 彼は、冷蔵庫のような箱に閉じ込められ……
 嫌な話だなぁ。


・「隠しておきたい」
 皆殺しにされた一家。
 しかし、息子だけが見つからない。
 彼は現場となった家の屋根裏に潜んでいたのだ。
 

・「湖の乙女」
 冴えない高校生。
 クラスの人気者から、彼に紹介したい女の子がいると誘われる。
 彼女は湖の島にいるから泳いでいかなくてはいけない。
 しかし、そこには幽霊がいると聞かされ……
 ジョック・ナードものは燃えるなぁ(笑)


・「ぼくの事情」
 プライドだけは高いダメな訪問販売員。
 ひょんなことから、訪問相手を死なせてしまい……
 ゴミみたいな主人公で、これもイイ。


・「痛悔者」
 鼻にピアスをつけている青年。
 ある日、パンクスな格好の美女に声をかけられる。
 彼女と付き合うようになり、様々なピアスやタトゥーが増えていくが……
 直球にSMもの。この手のも一つくらいないとね。


・「すべての終わり」
 ブサイクだった男は、事故を契機に顔も整形する。
 学生時代の片想いの相手に会いに行くが、彼女の家族関係は異常な事になっており、
 さらに彼は、その娘に惚れてしまい……


・「薄い壁」
 学校に近い安アパートに引越してきた女子大生。
 しかし、隣に年取ったゲイのカップルが暮らしていて、
 毎日のように大声の怒鳴り合いが聞こえてくる。
 

リチャード・レイモンとナンシー・A・コリンズはやはり面白い。というか、やはりこういうのが好みか(笑)
この面子の中では、比較的邦訳が多い二人だけど、短編集とかは無理なんだろうなぁ。