THE ERDMANN NEXUS AND OTHER STORIES
- 作者: ナンシー・クレス,Stephan Martiniere,田中一江
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2010/04/30
- メディア: 文庫
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日本オリジナル短篇集第2弾。
収録作品
- 「ナノテクが町にやってきた」Nano Comes to Clifford Falls
- 「オレンジの値段」The Price of Orange
- 「アードマン連結体」The Erdmann Nexus
- 「初飛行」First Flight
- 「進化」Evolution
- 「齢の泉」Fountain of Age
- 「マリゴールド・アウトレット」Marigold Outlet
- 「わが母は踊る」My Mother, Dancing
間をおかず、2冊目のオリジナル短篇集が出るってことは、評価されてるってことなんでしょうね。
再読もあるし、ほとんど翻訳作品は読んでるんだけど、イマイチはまんないんだよなぁ。読後が爽快でもなく、嫌な気分になるでもなく、スッキリしない。
クレスの作品はディスコミュニケーションがテーマになっていることが多い。性差、年齢差、階級と様々な関係の齟齬が小さく積み上げられ、最終的にはそのすべてが無意味となる究極のコミュニケーションが待っているが、そうなった時、これまでとは完全なディスコミュニケーションとなる。しかし、それを選ばなかった人々の間でも新たなコミュニケーションのあり方に否応なく適応していかなければならない。
その辺の着地がモヤモヤするかなぁ。
個人的には、クレス版『幼年期の終わり』である「アードマン連結体」と、神を振る舞いながらもエゴに縛られるファーストコンタクトもの「わが母は踊る」がよかったかな。