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氷上都市の秘宝 (創元SF文庫)

氷上都市の秘宝 (創元SF文庫)

『氷上都市の秘宝』フィリップ・リーヴ〈創元SF文庫リ-1-3〉
『移動都市』シリーズ*1第三弾。

あれから十数年。トムとヘスターの娘、レンはかつての氷上都市アンカレジに住んでいる。平和な日々だが退屈しているところに、盗賊〈ロストボーイ〉が現れる。その口車に乗って、彼らが探す本を盗み出すが、彼らの本拠地に連れていかれるはめに。さらに途中で海賊狩りにあい、水上都市ブライトンで囚われの身になってしまう。一方トムとヘスターは、娘を助けるために再び冒険の旅に!

冒険活劇的に次から次へとアクションがあり、相変わらずのリーダビリティ。すぐに生き返っちゃう週刊誌も見習って欲しい非情さは健在(笑)
ただ、エピソードとキャラが1冊にしてはてんこ盛り過ぎて、どこがメインなのかわからず、物語を追っているうちに終わっちゃう感じかなぁ。以前の主人公の娘に世代交代し、彼女の新たな冒険と思いきや、レンの印象が薄いんだよなぁ。むしろ、ヘスターのターミネーターっぷりの方が強烈(笑)。フィッシュケーキはカワイソすぎ。
この作品のすべてと言っても過言ではない都市同士が食い合うというシーンも今回はほとんどなく、ヴィジュアル的にもイマイチかなぁ。
しかも、「つづく!」というラストも……
できるだけ、次は早く出してください。忘れちゃうから。