THE GIRL NEXT DOOR
人妻と見に行くに相応しいロマンティックな題名の『隣の家の少女』を鑑賞。
たぶん、『小さな恋のメロディ』*1みたいな初恋ものと予想。
うん、概ね予想どおり(笑)
これを二人揃ってイマイチと言っちゃう我らはダメですか、そうですか。
いや、もっとショッキングにしろとかいうわけじゃなじゃなくて、制作者のフィルターがかかってしまったのか、かけざるを得なかったのかはわからないけど、「悪の魔女、囚われの姫、白馬の王子」的な構造に作っちゃってるのが残念。
読んだのが10年近く前なんで、うろ覚えなんだけど、ケッチャムの原作は、どちらに肩入れすることもなく、あくまで起こっていることだけを写す定点カメラのような筆致が凄い(と思ってる)。
ドライだからこそ、ズシンと来るんだけど、映画はデイヴィットの主観が強いので、悲恋ものっぽく映っちゃってるかなぁ。しかも、ラストがかなり能動的になってるのはダメでしょ。多少なりともカタルシスが生まれることによって、ルースの理不尽さも、傍観者としての罪悪感も薄まっちゃう。受動的立場で身動きできない彼が、最後の最後で唯一動かせた腕が「ふと」押してしまった結果に、正義も悪もない。何もできなかったからこそ、今も傷が癒えない。
まぁ、拷問好きか原作ファン以外は見ない方が吉。
平日のレイトショーなのに、かなり入ってたなぁ。女性率低し。
非実在青少年規制派は、観客をチェックするべきじゃないかと(笑)
- 作者: ジャックケッチャム,Jack Ketchum,金子浩
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 1998/07/01
- メディア: 文庫
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