2009年10月号
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2009/08/25
- メディア: 雑誌
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今月は、『神林長平・谷甲州・野阿梓デビュー30周年記念特集/ロシアSF小特集』
翻訳は、ロシアSFが2本。
・「クリエイター」…… オレグ・オフチンニコフ
団地の1室に籠もり、標語や留守番電話の文句を考えるクリエイターたち。
出来高で賃金と麻薬(?)がもらえるのだが、主人公は何も思いつかない。
そんな生活に嫌気がさし、二度と戻れない覚悟で団地を出ることを決意する。
主人公が狂っているのか、世界が狂っているのか、その両方なのか。
クリエイター、団地、政府、やかんの水、を色々と読むことができると思うけど、主人公の焦燥感はひじょうに強く、現在の不況にも重なり、読んでいるこちらにも伝わってくる。
・「祝宴」…… アンドレイ・サロマトフ
会社が終わり、パーティの容易をする男。
テーブルに食べ物を並べ終わると、箱を開けて……
これもアパートの一室の物語で、パーティの様子は楽しそうなんだけど、それと同時に、ひじょうに孤独感を感じさせる物語。
現在のロシアの状況とか、色々込められているのかもしれないけど、それを無視しても変な話で楽しめた。
解説にある「世界で最後の戦争」は面白そうだなぁ。
「大森望の新SF観光局」は、チャン来日と韓国のSF事情。
「デッド・フューチャーReMix」は、L5協会の政治への関わり。
「SF挿絵画家の系譜」は、佐々木侃司
「サはサイエンスのサ」は、インフルエンザつづき。
ホントに面白い。次が待ち遠しい。
「サイバーカルチャートレンド」は、並列処理だが……
「センス・オブ・リアリティ」は、
金子隆一は、BCI技術。人体のハッキングって、数年前まで完全なSFだったよなぁ。
香山リカは、日本総ワイドショー化。
「MAGAZINE REVIEW」は〈F&SF〉誌
"The Curandero and the Swede : A Tale from the 1001 American Nights"ダニエル・エイブラハム
"Andreanna"S・L・ギルバウ
"Stratosphere"ヘンリー・ガーフィールド
が面白そう。
来月はバラード追悼。また追悼特集……
ミスマガはキム・ニューマンが掲載されるので要チェック。