2009年7月号

S-Fマガジン 2009年 07月号 [雑誌]

S-Fマガジン 2009年 07月号 [雑誌]

カラーページの紙質が変わった。


今月は、スター・トレック」公開記念特集/伊藤計劃追悼
翻訳ものは1本


・「齢の泉」……ナンシー・クレス
巨大企業の創始者であるマックス。若き日、戦時に出会い、結婚を約束した娼婦。しかし、偶然再会できたのは数年後、既に大富豪の妻になっていた。彼女の協力で、マックスは巨万の富を得る。一方、彼女にできた腫瘍から、不老不死になれる物質が採取され、世界で最も有名な人間に。老人になったマックスは、失った彼女との思い出のため、行動を起こすことに。
現在と過去のカットバック、なんの説明も無しに出てくるジプシー語により、徐々にキャラクターたちが肉付けされていく筆致は巧み。ストーリー的には別に複雑でもないんだけど、なんか十全には味わえていない感覚が残る。最近推してるけど、あんまりクレスは好みでないんだよなぁ。


「大森望の新SF観光局」は、伊藤計劃のこと


「デッド・フューチャーReMix」は、オニール計画つづき
バーナル・スフィアとスタンォード・トーラス


「SF挿絵画家の系譜」は、中村宏


「サはサイエンスのサ」は、ネットブック


「センス・オブ・リアリティ」は、
金子隆一は、デジタルのコスト。やっぱ、本が一番。
香山リカは、新型インフルエンザ。


乱視読者のSF短篇講義はレムの「GOLEM XIV」
今回で最終回


「MAGAZINE REVIEW」は〈アナログ〉誌
"Doctor Alien"ラージナール・ヴァジュラ
"Excellence"リチャード・L・ラベット
が面白そう。


来月はチャイナ・ミエヴィル特集。
来月のミスマガは、毎年お楽しみの「幻想と怪奇」