フラナリー・オコナー全短篇(下)

フラナリー・オコナー全短篇〈下〉 (ちくま文庫)

フラナリー・オコナー全短篇〈下〉 (ちくま文庫)

フラナリー・オコナー全短篇(下)』〈ちくま文庫お28-3〉

 収録作品

  • 「すべて上昇するものは一点に集まる」 Everything That Roses Must Converge
  • 「グリーンリーフ」 Greenleaf
  • 「森の景色」 A View of the Wood
  • 「長引く悪寒」 A Enduring Chill
  • 「家庭のやすらぎ」 The Comforts of Home
  • 「障害者優先」 The Lame Shall Enter First
  • 「啓示」 Revelation
  • 「パーカーの背中」 Parker's Back
  • 「よみがえりの日」 Judgement Day
  • 「パートリッジ祭」 The Partridge Festival
  • 「なにゆえ国々は騒ぎ立つ」 Why Do the Heathen Rage ?

独りよがりの善意、正義を積み上げていった結果、ラストで一気に崩壊するという展開は上巻同様なんだけど、下巻の方がより小説っぽいかな。
素養がないんで、キリスト教的読み方はやはりできないんだけど、ミステリ的に読んでも、きちんと積み上げられていくため、隙がなく、崩壊に至るプロセスが詰め将棋のようで緊張感は凄い。そういう風に読むと、オコナーに怒られると思うけど(笑)
個人的お気に入りは、「すべて上昇するものは一点に集まる」「グリーンリーフ」「森の景色」「家庭のやすらぎ」「障害者優先」。特に、「障害者優先」はラストがひどすぎて吹いた。