2009年4月号

S-Fマガジン 2009年 04月号 [雑誌]

S-Fマガジン 2009年 04月号 [雑誌]

今月は、「ベスト2008」上位作家競作


翻訳は2本
・「無限分割」……ロバート・チャールズ・ウィルスン
1年前、妻に先立たれた男。ある日、彼女が勤めていた古書店に行ってみると、そこには古いSFのペーパーバックが。それは、若い頃にSFにはまった彼が全く知らない、以下も有名作家の作品ばかりだった。その本について店主に訊くと……
フィニイ的なノスタルジックものかと思いきや、後半は突如ハードSF展開。
これだけ古本屋巡りしてるのに、一度しかお目にかかったことがないレア本の正体はそれだったか……(違う)
『時間封鎖』の答えのヒントのようにも思える短篇だなぁ。


・「よろこびの飛行」……ジョン・スラデック
電気通信社が世界を支配し、手紙も知識もなくなったディストピア。自由を求めて祖父と孫たちは、古い郵便飛行機の格納庫に向かう……
ブラッドベリのパロディ。
こちらもノスタルジックな、幻想の飛行に向かうと思いきや、ビビビーッ!(マーズ・アタック的な)


「大森望の新SF観光局」は、チャンのExhalationはすげぇ、という話。
オリジナル・アンソロジーの話は次回もつづき。


「デッド・フューチャーReMix」は、オニール計画つづき
緑の夢から、鉄の夢と化したハイ・フロンティア。
その両者の架け橋になったのは?
この引きはたまらんなぁ。


「SF挿絵画家の系譜」は、深井国、後編


「サはサイエンスのサ」は、ドリーム・マシンつづき


「センス・オブ・リアリティ」は、
金子隆一は、最も古い亀の化石。ワクワクします。水面近くを泳ぐ生物だったのかしらん。
香山リカは、うつ。


「MAGAZINE REVIEW」は〈インターゾーン〉誌
"When Thorns Are The Tips Of Trees"ジェイスン・サンフォード
が面白そう。


来月はディッシュ&ベイリー追悼特集