2009年3月号

S-Fマガジン 2009年 03月号 [雑誌]

S-Fマガジン 2009年 03月号 [雑誌]

今月は、「2008年度・英米SF受賞作特集」
アメコミ系作品Soon I Will Be InvincibleとFrom the Notebooks of Dr. Brainはそそられるなぁ。
シェイボンのThe Yiddish Policemen's Unionは訳されるからいいとして、Blasylが読みたい……


翻訳は3本。
・「暗黒整数」……グレッグ・イーガン
「ルミナス」続編。あれから十年。何事もなく平穏に過ぎていたが、彼方側のサムから侵犯の痕が見つかったという知らせが。一人の研究者が偶然侵してしまったらしい。秘密主義の彼方側にこの情報を知らせるべきか悩むが……
正直、さっぱりわからないんだけど、二つの矛盾する数学世界があって、計算することによって相手にダメージを与えられるバカSFだと思い込んで読むと、かなりワクワクします(笑)
1+1=2! ボカンッ! みたいな(超低レベル)


・「受け継ぐ者」……エリザベス・ベア
最後の生き残りとなった戦闘マシン。彼女は死んでいった仲間たちのために、首飾りを作っていた。浜辺で一人の少年と出会い、彼に生きる術や仲間の物語を語っていく……
多脚砲台、少年、犬と萌えガジェットを揃えた短篇。際立った特徴はないんだけど、普通にいい話。〈ジェニー・ケイシー〉はイマイチだったけど、これはなかなか。


・「フィニステラ」……デイヴィッド・モールズ
飛空技師の家に生まれながら、女のためになれなかったビアンカ。怪しいと思いつつも、飛空技師として密猟者に雇われた先は、島のように巨大な浮遊生物の上に人々が暮らす惑星〈スカイ〉。彼女の仕事は?
巨大な生物が浮いてるっていうビジュアルとエキゾチックな雰囲気はたまらないんだけど、超科学力で作られたという設定で萎える。別に、そういう惑星があるってだけで、シンギュラリティ以降はいらなくない?


「大森望の新SF観光局」は、年間SF傑作選のつづき


「デッド・フューチャーReMix」は、オニール計画つづき
アメリカの夢となるオニール計画。しかし、スターウォーズ計画によってそれは破綻していくことに……


「SF挿絵画家の系譜」は、深井国
ひじょう好きなイラストレーター。
まだ登場してなかったか。


「サはサイエンスのサ」は、ドリーム・マシンが実現するかも


「センス・オブ・リアリティ」は、
金子隆一は、こちらも脳内から画像を取り出す
香山リカは、派遣切り。


「MAGAZINE REVIEW」は〈アナログ〉誌
"The Fourth Thing"スティーヴン・L・バーンズ
"Invasion of the Pattern Snatchers"デイヴィッド・W・ゴールドマン
"Starship Down"トレイシー・キャンフィールド
が面白そう。


乱視読者のSF短篇講義はディックの「にせもの」


マイケル・クライトン追悼。
ミスマガでも追悼。
去年末にウェストレイクも亡くなったそうです。
ホントに去年は訃報が多い年だったなぁ……


来月は「ベストSF2008」上位作家競作