THE SHARING KNIFE: BEGUILEMENT

死者の短剣 惑わし (創元推理文庫)

死者の短剣 惑わし (創元推理文庫)

『死者の短剣 惑わし』ロイス・マクマスター・ビジョルド創元推理文庫F587-08〉
ビジョルドのファンタジー四部作、第1巻。

自称二十歳の“地の民”フォーンは、わけあって家を飛び出し、秘密を抱えて〈披璃の鍛冶〉の町を目指していた。途中、悪鬼の手下の泥びとに捕まったフォーンを助けたのは、悪鬼を斃すことを生業とする“湖の民”の警邏隊のダグ。ダグの渡した短剣をフォーンが掴んだとき、二人の運命が……

ラ、ラブコメなんか……いや、ラブ成分がきわめて多いのは興味ないなぁ。
これ、YA小説か、ロマンス小説として書かれたのかな?
リーダビリティはいいんだけど、悪鬼や短剣のことよりも、二人がくっつくまでの困難を乗りこえることで1巻はおしまい。
設定そのものはSFファンタジーで、古代文明の話が出てきたときは、ちょっと居住まいを正したんだけど、多くは語られず終始ロマンスモード。
四部作で、その世界の構造が語られていくのなら、つづきは気になるけど、単に、種族の差、文化の差、年の差を超えた恋愛ものでいくなら、別にスルーしてもいいかなぁ。早く、マイルズ出して。


ところで、どうでもいいことなんだけど、これ、〈創元推理文庫F587-08〉じゃなくて、〈587-06〉だと思うんだけど勘違いか?