SPOOK COUNTRY
- 作者: ウィリアム・ギブスン,齋藤浩,岩郷重力(デザイン),浅倉久志
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2008/12/18
- メディア: 単行本
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21世紀三部作(?)の2巻目。
カルト人気を誇っていたバンドのヴォーカルだったホリス・ヘンリーは、解散後、フリーのジャーナリストになっていた。その彼女に、新雑誌〈ノード〉に記事を書いてほしいという依頼がきた。それは仮想現実アートの取材で、制作に協力している天才ハッカー、ボビー・チョンボーを紹介されたことから、謎のコンテナを巡る陰謀に巻き込まれることに……。ニューヨークに住む中国系キューバ移民のチトーは、謎の老人に定期的にiPodを渡していた。ある日、彼から仕事を頼まれ……。薬物中毒のミルグリムは、政府の捜査官らしいブラウンに拘束され、ロシア語やヴォラピュク語の翻訳をしていた。ブラウンはある犯罪組織を追っているらしい……
『パターン・レコグニション』が未読なんで、ギブスンは久々。
で、この作品は『パターン・レコグニション』と世界はつながっているけど、物語自体は完全に独立している模様。
舞台は現在でSFではなく、普通小説。ただし、空間へのタグ、ヴァーチャル広告、持ち運びメモリーにもなるAV機器、無線LAN、と20年前のSFガジェットを西暦を変えただけで現在のありふれた風景となる、ある種の幻視感、進行形の未来。
正直、なかなか読み進められなかったし、千葉シティもミラーシェイドも出てこないんだけど、やはりギブスンはカッコいいんだよなぁ。ボビーとか、ICEとか出てこられると、嬉しくなっちゃう(笑)
BLOGで使用されている言語は日本語が1位、というのは正確にはわからないけど、〈電脳三部作〉の日本趣味と奇妙な符合を感じちゃうね。