PROBABILITY MOON

プロバビリティ・ムーン (ハヤカワ文庫 SF ク 13-1)

プロバビリティ・ムーン (ハヤカワ文庫 SF ク 13-1)

『プロバビリティ・ムーン』ナンシー・クレス〈ハヤカワSF1688〉
プロバビリティ三部作の1巻

22世紀半ば、海王星の先で発見されたスペーストンネルと呼ばれる謎の建造物。それによって人類は、いくつもの新世界と種族を発見する。やがて、異星種族フォーラーと遭遇、交戦状態に入る。敵の目的はまるで不明、その軍事力に圧され、人類は劣勢に。そんな中、新世界の一つ「ワールド」軌道上に強大な力を秘めた人工物が発見される。一方、「ワールド」の住民を調査しに来た人類学者たちにも問題が……

〈ジェニー・ケイシー〉が頭をよぎる……
いや、あれほどではないものの、やはりはっきりとした軸が見えない。
柱としては、謎の超兵器、ワールド人の認識能力、敵性種族フォーラーとの戦い、の三つ……なんだけど、これ1冊としても、三部作の頭としても、なんか欲求不満。ワクワク感がないんだよなぁ。ワールド人の花の文化とか共有現実とかは割と面白いんだけど。ちなみに超兵器はよく理解できませんでした(笑)
まるで目的がわからないフォーラーは、SFMに掲載された「戦争と芸術」と印象が被る。フォーラーにしても、ワールド人にしても、地球人には理解できない認識、がテーマなのかしら?
2巻以降にどうも期待が持てない……読むけど。