THE ARCANUM

神秘結社アルカーヌム (扶桑社ミステリー)

神秘結社アルカーヌム (扶桑社ミステリー)

『神秘結社アルカーヌム』トマス・ウィーラー〈扶桑社ミステリー ウ32-1〉
ダメな人推奨のあらすじだったので、もちろん新刊買いですも。

時は20世紀初め、大英博物館近くで、神秘学の巨人が事故死した。彼と行動をともにしてきたコナン・ドイルは、その不審な死の謎を追い、世界を震撼させる幻の書物が関わっていることを知る――秘密結社アルカーヌムを再結集すべき時が来たのだ! NYへ渡ったドイルだったが、組織の仲間である悪魔学の若き泰斗ラヴクラフトは、異常な連続殺人犯として囚われの身となっていた……フーディーニ、アレイスター・クロウリイなど、実在の人物が入り乱れ、恐るべき大事件に挑む、伝奇冒険ホラー。

『リーグ・オブ・エクストラオーディナリー・ジェントルメン』か『ドラキュラ紀元』の興奮を再び! と微かな希望を抱いたんだけど、まぁ、そうそうあれに並ぶような傑作が出るわけありませんな。
あとがきによると、そもそも『リーグ・オブ〜』にインスパイアされた作品らしいので、雰囲気は似てるし、やりたいこともわかるんだけど、その出来は遥かに及ばない。なんか、オタク的偏執さ(笑)が感じられず、薄いんだよね〜。とりあえず、書いてみました、的な。この手の作品で、サクサク読み終わっちゃうのは致命的でしょ。
ただ、ラヴやんがDT臭を充満させながら活躍するのは、なかなか見もの(笑)
あと、訳者が外国語を可能な限り正しく表記したって言ってるんだけど、ステゥディオとかゾムビとか、物凄く違和感あって、そこで止まっちゃうよ。