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キング・オブ・スティング (ハヤカワ文庫NV)

キング・オブ・スティング (ハヤカワ文庫NV)

『キング・オブ・スティング』マシュー・クライン〈ハヤカワNV1178〉
少し前にコン・ゲームものが好きと言うことに気づいて着手。
『スティング』はいまだに見てないんだけど……

引退したベテラン詐欺師のキップ・ラーゴは、今はクリーニング屋の店員として地味な生活。バーで出会った女性に、ラスヴェガスの大物である夫から大金を巻き上げて欲しいと頼まれるが、それを断る。しかし、息子がロシアン・マフィアに借金し、それを助けるために詐欺を計画。以前の仲間を集め、動き始めるが……

コン・ゲームには、癖のある仲間を集め、計画、ネタばらし、騙し騙されのどんでん返し、そしてラストはスカッとする、と言う痛快さを求めているんたけど、どうもこの作品はそれが薄い。
ネタばらし、どんでん返しは無論あるんだけど、軽妙さがなく、なんか鈍いんだよなぁ。ゲーム性よりも、あくまで親子関係に焦点を合わせようとしているからなのかも知れない。
そう言うわけで、個人的にはイマイチ。
ただ、詐欺の手口蘊蓄は結構面白い。メディアが変わるだけで、手口自体は昔から変わってないのね。