The Mist

「霧」スティーヴン・キング〈『闇の展覧会』『骸骨乗組員』所収〉
映画を見に行く前に読んでおこうと思い着手。
短篇だと思って読み始めたらかなり長く、中篇なのね。

嵐の翌日、異様な濃霧が街を飲み込む。スーパーマーケットにいた人々は、パニックに陥り飛び出していくが、何者かに襲われて彼らは戻ってこない。それでも家に帰ろうとするグループ、世界の終わりだと煽動する老女、次第にむき出してになっていく人間性。はたして外には何が? そして何が起きたのか? 

幽霊ホラーはあまり趣味ではないらしいと気づき始めた今日この頃。この作品はどうかというと、怪物・怪獣は無条件でOKの怪獣脳の持ち主として大変楽しめた。『サイレントヒル』はもろにこのイメージなのね。
中篇ながら、登場人物それぞれの人生が短い中に印象強く描写されていて、感情移入した途端に怪物に襲われて素晴らしい(笑)
その怪物の造形も異形でGOOD。最初に飛んでくるやつはミ=ゴのイメージ。
ラストも二昔前のホラー映画のようでよかった。映画版は結末が違うようなのでそれも楽しみ。