THE COLOR OF MONEY

ハスラー2 (角川文庫)

ハスラー2 (角川文庫)

ハスラー2』ウォルター・テヴィス〈角川文庫452-1〉
『カクテル』、『ランボー』と面白かったので、映画原作第3弾(『ハスラー』が面白かったのもあるんだけど)

あれから20年。伝説のファースト・エディも50代。ハスラーからは離れていたが、離婚し、経営していた撞球店も人手に渡ろうとしていた。金が必要な彼はTVのビリヤード番組の仕事を受ける。その相手としてミネソタ・ファッツと再会。彼は今もなお優雅で強い。彼と戦っているうち、エディは再びハスラーの世界に戻ることを考えるが、彼の腕と勘は落ち、さらにゲームそのものも20年前とは変わっていたのだ!

トム・クルーズがいつ出てくるのか、いつ……最後まで出てきませんでした。
ほとんど忘れてんだけど、全然内容が違うじゃない。
ミネソタ・ファッツもこんなに出てきたっけ? というか、そもそも出てきた? 『ハスラー2』はファッツが影の主人公。70過ぎても、クールでパワフルで知的なエディの師匠とも言える存在が、ひじょうにカッコイイ。
一方のエディはある意味、年相応。若かった頃に比べ、けっこう安穏を受け入れちゃってる。全盛期を過ぎた彼と反比例するかのように、ナインボールは力強さが必要なゲームで、それを自分のものにしていくと共に、再びハスラーの魂を取り戻していく。それでも、20代のハングリーさはなく、なんというか、エディも大人になっちゃったな、という感じ(笑)。
アウトローさがなくなった彼を成長と読むか、つまらなくなったと読むかは、人それぞれ。エディにはファッツみたいな生き方は出来ないような気がするんだよね。
『カクテル』に続いて、トム・クルーズ2敗目(笑)